2015年4月13日月曜日

まさかのももクロ

また、久々の更新。
それも国際関係論とは無関係な内容笑

この前の日曜日、ももいろクローバーZ(以下、ももクロ)のライブを観に女川へ行ってきた。そもそもアーティストの単独ライブに行くのが初めてだし、自分がアイドルのライブを観に行こうと思う日が来るなんて考えたこともなかった。それくらい自分の中で事件だったので、ライブ参戦に至るまでの経緯とその感想をここに書き残しておこうと思う。

事の発端は今月の初め、高校の友人が家に泊まりに来たこと。その友人は家で一緒にDVDを観ようと語り、近所のレンタルDVDを店に行った。そこで彼が手に取ったのがももクロのライブDVD、『サマーダイブ2011 極楽門からこんにちは』だった。「とりあえず観てみろよ」というので、何となく一緒に観ていた。ただ、その日は本当に何となく流し見するだけで、何も頭に入ってこなかった。
事態が一変したのは、彼が帰った次の日から。普段から家にいるとき何も音が無いのが嫌なので、テレビをつけるか音楽をかけるかを習慣にしている。今日は何を掛けようかと思案すると、『極楽門』のDVDが目に飛び込んできた。せっかく一週間レンタルしているし聞いてみっかと思い、PS2にディスクをぶっこみ家事を始めた。
そして、まあ何が起きたかというと、「ハマった」(何に「ハマった」かは長くなりそうなので、別に改めて書きます)。結局、その日から返却するまで家にいるときはずっと流しっぱなし。朝起きたら『極楽門』をつけて、夜帰ってきたら寝るまでまた鑑賞するという末恐ろしい一週間が続いた。

ちょうど『極楽門』を返却した頃だと思う。『極楽門』を借りて家に泊まりに来た友人が女川のライブのチケットが余ってるから一緒に行かないかと連絡してきた。ライブ経験はあってもアイドルのコンサートなど行ったことなかったし、正直なところ雰囲気が異様に思える部分があって避けていたが、ももクロに関しては直接観てみたいなあという思いが芽生えていた。チケット代も2500円でキャパは5000人ほど。今やドームやアリーナが会場のライブばかりだから、この値段で1000人単位の生ライブは珍しいかもしれない。ただ問題は場所。女川は相当遠い…。丸一日は潰れるし、次の日も午前中は使えないかもしれない。。。結局2日ほど悩んだ末、好奇心が勝り参戦決定。

ちなみに、ももクロの存在自体は、何となくだが結構前から知っていた。
まず、大学のサークルの先輩が熱烈なファンで、その影響で2010年のメジャーデビューシングル『行くぜっ!怪盗少女』はよく聞いていた。その2年後くらいにやはりサークルの行事で、後輩が「ココ☆ナツ」を踊っているのを見た。
音楽に関しては雑食で、耳に心地よいメロディなら選り好みせず何でも聞く質なので、「行くぜっ!怪盗少女」とそのカップリング「走れ!」は割とヘビロテしていた(ヒャダインの曲が何となく好きだったのも影響したのかな)。ただ、「ココ☆ナツ」に関しては一度見たきりだったし、「イロモノ感」が前面に出ている気がして、ちょっと困惑したのを覚えている。笑
紅白に出ていたのは知っていたし、色分けされているくらいの認識はあったが、メンバーは百田夏菜子しか分からず、「Z」がついたことも知らなかった笑。結論から言えば、先月の初頭まで僕のももクロに関する知識は一般人レベルかそれ以下だったと思う(国立ライブをやったことすら知らなかったから、一般人の中でも相当下の部類だったかもしれない笑)。そんな状況から、まさかの『極楽門』視聴後2週間でのライブ参戦である。

で、早速ライブの感想を書いていこう。ちなみに、僕は元々ヲタ芸とかは苦手だというバイアスが入っていることを承知で読んでください。

ネガティブな感想。
1.歌唱中のコールで歌が聞こえない
2.ダンスがこなしてる感のあるものだった(『極楽門』と比べると)
3.コールをしないお客さん、衣装が普通のお客さんはちょっと参加しづらい印象
4.「ツヨクツヨク」のサビで、お客さんがタオルを振ると、ただでさえ見づらいステージがさらに見えなくなる

先にネガティブな感想から行きました。
1と4は会場の都合もあったから、しょうがないかな。4に関しても、スクリーンがある会場ならそんなに見にくいとは感じないのでしょう。音響に関しては、そもそも屋外だし、スピーカーはステージの両脇に申し訳ない程度に置いてあるだけだったし、初めの方でマイクがハウっていたから途中からマイクの音量を絞っていたのかも。
ただ、もし歌が十分に聞こえるとしても歌っている最中のコールはちょっと苦手。DVDだとマイクから直接音を拾ってくれるから、歌がよく聞こえるけど、ライブだと歌が聞こえてもコールもそれ以上に耳に入ってくる。歌をもうちょっとちゃんと聞きたい側からすると、コールはフレーズとフレーズの間とか間奏の時にして欲しいなと思いました(これが普段曲を聞くようなアイドルでも、ライブには行ってなかった理由。やっぱり想像通りでした笑)。ただ、コールを入れたいファンがほとんどだろうから、普通のライブとは別に、コールを禁止して歌を聞かせるようなライブもやって欲しいかも。(そういえば、ももクロが歌いだしを若干ミスった曲があった。会場の音響の問題もあるが、もしかしたら、コールが大きすぎて音源が聞こえていなかったのではという気がした。)

ジャニーズのライブによく友人に聞くと、コール&レスポンスのような形はあっても、歌にかぶるようなコールをしたことはないみたい。やっぱり、ももクロのコールはアイドル特有なものの範疇にあるし、こうした状況が続けば、より広く「一般受け」する形で受け入れられるのは難しいかもしれない。あのコールに慣れることができれば、多くのアイドルのライブは対応可能な気がする。

次に3に関しても、別にそのように感じただけってだけだから、それ以上でもそれ以下でもないかな。めっちゃ服を決めてる人から見たら、普段着で来てる僕なんかは全然気合入ってない!ってことになるのかもしれないし。ただ、上にも書いたけど、アイドルのライブ!って感じが全開だから、よりライトなファンを取り込むのは難しそう。

ということで、実は一番残念だったのが2。『極楽門』のライブは、彼女たちの荒い息遣いや熱気が画面を通して伝わるようなものだった。対して女川のライブでは、ステージと観ていた位置がちょっと離れていたのもあるかもしれないけど、ちょっとダンスから「こなしてる」印象を抱いてしまった。別に下手とかではない。ただ、ちょっと省エネというか、一曲一曲からその瞬間のベストを見せるような気迫を感じることができなかった。何を偉そうに、と思うかもしれないが、この全身からにじみ出るダンスの迫力が彼女たちの魅力だと思っていたので、期待値も高かったのだ。
もちろん、『極楽門』の時とは違って口パクをしていない(少なくとも相当少ない)はずだから、激しいダンスはできないのは当然だ。かつてダンスをしていたが、あの激しいダンスをしながら安定した歌声を披露するのが難しいのは十二分に理解している。
そもそも、ももクロのダンスは上手とはいえない(当然歌も上手い部類には入らない)。ダンスならPerfumeの方が圧倒的に完成度が高いし、歌を聞きたいなら他のアーティストのライブに行く。それでも、僕がももクロのライブを見まくっていたのは、その熱を感じ、彼女たちからエネルギーを受け取っていたからだ。生で見れば、もっと激しくほとばしるエネルギーを全身で感じることができるかもしれないと期待していたから、ちょっとだけ不満に思ってしまった(これについても、また別に書こうかな)。

じゃあ、ポジティブな感想。
1.生歌であることがわかった笑
2.ファンのももクロ愛が痛いほど伝わってきた
3.女川でライブをやることの意味をお客さんに痛感させる内容だった

1が確認できたのは大きかった。今まで、「口パク」してないというのがウリだと時々聞いていたが、DVDだと歌を後から被せているから実際のライブでの歌声はわからないし、実際のところ眉唾だと思っていた。ただ、実際に聞いてみてハウっていたり、声量や音程にブレがあったりで(コンサートの質としてどうなのかというツッコミは置いといて)、生歌にこだわっていることを確認して改めて驚きました。

2は省略。全力のコールとファッション。とにかく普段着で行ったら浮きました笑

3は非常に重要だと感じたところ。アンコールの最後に青春賦を女川の小学生・中学生と合唱していました。このとき合唱した生徒の中には以前にもももクロと関わったことがある子がいて、「彼氏出来たー?」とか絡んでいたのだが、これは継続的な被災地支援を示したもので印象が良かった。ただライブをするだけではなく、以前から継続している支援をアピールする演出を最後に持ってきたのは女川に対するリスペクトにもなり、ももクロの(運営の)こういった方針は好感を持てました。
また、モモノフの方々も、青春賦の間は静かに聞いていたので、最後の最後に凄いしっとりと曲を楽しむことが出来ました。笑

結果的に、「終わりよければすべてよし」でライブ全体では凄い楽しいものになりました。

ただ、当面はライブには行かず、DVDで楽しめればいいかなという感じです。
やはり周りでずっとコールされているのはちょっと。。って感じだし、歌の最中(間奏とかじゃなくて歌っている最中)にコールしている人が隣にいたりすると歌聞こえないし。
でも、彼女たちのエネルギー溢れるパフォーマンスは好きだし、これからも頑張って欲しいです。