2015年8月13日木曜日

「アイドル最終兵器」

「アイドル最終兵器」
絶頂期の松浦亜弥に某雑誌が付けた愛称だそうだ。
当時の彼女の実力がどれ程のものだったかを物語るフレーズと言えるだろう。

ももクロの動画をYoutubeで見るようになってから、幸か不幸か、様々なアイドルの動画がrecommendされるようになった。その中に登場したのが「LOVE涙色」。最初は懐メロのような感覚で片手間に聞いていたのだが、彼女の歌とパフォーマンスに徐々に引き込まれていく。「Yeah!めっちゃホリディ」「桃色片想い」「ね〜え?」。リピートしまくりである。

連続再生していると、ある当たり前のことに気づいた。彼女はたった一人で舞台に立っている。それにもかかわらず、これほどの観客を魅了するパフォーマンスをこなしている。時代を遡れば山口百恵、中森明菜、松田聖子といったソロアイドルはいた。ただ、21世紀に入ってからはほとんど思い浮かばない。本当に松浦亜弥くらいじゃないのだろうか。

彼女の凄さは一人で活動しているということに留まらない。一人でステージ上を動きまわりつつ、十二分の声量と安定感のある音程で、客席全体に笑顔を振りまきながらライブを盛り上げる。ダンスもキレが抜群だ。別に激しい動きがあるわけではないが、彼女のダンスセンスの良さを垣間見ることができる。デビュー間近の映像を見ても、とても10代半ばの少女には見えない度胸があった。

最近、ももクロに肩入れ気味だから、どうしても松浦亜弥と比較してしまう。もちろんウリにしているポイントが違う以上、単純には比べられないが、ダンスと歌の質だけを見たら圧倒的に松浦亜弥の方が上だ。というか、松浦亜弥と肩を並べるアイドルがどれくらいいるのだろうか。それくらい彼女は完成されている。ライブの歌は、練習を重ねているからか、明らかにMVより上手い。ステージ上を走り回り、踊り、他の曲と連続で歌っているのにも関わらず、である。ライブという過酷な場面で、あれ程安定した音程と声量にが発揮されるのは、恵まれた声帯、強靭な肉体、そして積み重ねられたレッスン、こうした要素が松浦亜弥に備わっていたからだろう。

また、松浦亜弥のライブは極めてシンプルだ。ももクロのライブのように総合演出の要素は無い。本当に松浦亜弥の歌とダンス一本で勝負!というのが伝わってくる。個人的には、ももクロライブの舞台装置や多彩な出演者も好きだが、松浦亜弥みたいな裸一貫で勝負!というのもカッコイイと思う。
それと、松浦亜弥の煽りは本当に上手い。一人で回しているのに、ももクロと同じくらい盛り上がっている。

それでは、ももクロはパフォーマンス力で松浦亜弥に近づけるか。残念ながら、個人個人のパフォーマンスという点では厳しい。ももクロのメンバーには声帯と肉体の強さという二つの要素が欠けている。厳密には欠けている訳ではないが、松浦亜弥ほど備わっているわけではない。被せのないライブの映像を見ても、声量や音程、リズム感に乱れが大きい(有安杏果ちゃんは上手い、と言われることが多い。あの5人の中だと一番だろうが、彼女の独特な歌い方だとどうしても歌を選んでしまう)。努力で補える部分があるかもしれないが、メンバー全員18歳を超えているし、声量や音程という点で大きな伸びは期待できないだろう。

ただ、ももクロのライブは彼女たちのパフォーマンスだけではない楽しみがたくさんある。この点は松浦亜弥を大きく上回っている点だ。合間の茶番やプロレスなどパフォーマンス以外にも見どころはたくさんある。ライブの満足度は本当に高いはず。

結局何が言いたいんだ、という感じのブログになってしまったけれども。
何だかんだ、ももクロの皆にも松浦亜弥のパフォーマンスのレベルに少しでも近づいて欲しいな、という希望を最後に記してブログを閉じたいと思う。